BGP ORIGIN属性の操作がインターネットにもたらす脅威
Cloudflareが明かすルーティング信頼性の盲点と廃止への提言
BGPのORIGIN属性とは何か インターネット上のトラフィックは、AS(自律システム)間でBGP(Border Gateway Protocol)によって経路情報が交換されることで正しい宛先へと届く。このBGPには「ORIGIN属性」と呼ばれるフィールドが存在し、経路情報の出所を示す役割を担っている。 ORIGIN属性には3種類の値がある。IGP(内部ルーティングプロトコル由来)、EGP(旧来の外部ルーティングプロトコル由来)、そしてINCOMPLETE(出所が不明・不確か)だ。BGPのルート選択アルゴリズムでは、IGPが最も優先度が高く、次いでEGP、最後にINCOMPLETEとなる。 なぜ今これが問題なのか Cloudflareの調査によって、このORIGIN属性が広範に操作されている実態が明らかになった。本来「経路情報の信頼性」を示すはずのこの値が、意図的にIGPへ書き換えられるケースが多数観測されている。 操作の動機は主にルート選択の優先度を不正に引き上げることにある。ORIGIN属性をIGPに偽装することで、本来は優先されないはずの経路が選ばれやすくなり、ネットワーク間の公平な競争が歪められる。 この問題が特に深刻なのは、BGPのセキュリティ強化策として広まりつつあるROV(Route Origin Validation)やBGPsecがORIGIN属性の正確性を前提と
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